薬学の歴史は、非常に古いと考えられています。その起源を遡ると、紀元前にまで到達します。それ以前にも薬草を使ったりして傷の治療をしていた時期はあったと考えられていますが、明確にそれを証明する方法がないので、推測の域を出ません。古代エジプトにて紀元前1550年ごろに書かれたパピルス文書には、明確に薬品の記述があります。およそ700種類もの薬品が書かれている文書が実際に発見されているので、それ以前から薬学は存在していたことの証明となります。しかも、すでにそのころにはある程度体系化された学問となっていたわけですから、最初の起源を見つけるのは簡単な話ではないでしょう。
近いうちに結論が出るものではないと考えるのが妥当です。中国でも薬は古くから存在していたことが証明されています。殷の時代にはすでに料理にヒントを得て煎じ薬が作られ、用いられたことが明らかになっています。時代が進むにつれて様々な種類の薬品が登場し、人々の健康維持に役立っていきました。日本でも昔から様々な薬学の辞典が作られていたことが分かっています。平安時代に作られた大同類聚方は、日本で最初に作られた薬書として有名です。近代に入ってからは、飛躍的に医学が進歩したこともあって、薬の威力も増大しました。科学的に成分を抽出して作る薬が増えてきて、古来からの生薬や漢方薬という範囲を超えて人々の健康を守るに至っています。
現代に入ると、抗生物質を利用してウイルスを退治する薬なども登場していて、手術をすることなく相当多くの病気を治療できるようになりました。さらに最近では、スーパーコンピューターを使ってタンパク質の解析をして、新しい薬を開発する動きも広がってきています。また、遺伝子の解析をすることで効果的な薬を作る動きや、iPS細胞を使って薬を開発する動きなども続々登場してきています。
[参考]
ゆいが教える!薬剤師転職支援ブログ
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